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めいきょくけっていばん

名曲決定盤

野村 あらえびす

線上閱讀野村 あらえびす《名曲決定盤(めいきょくけっていばん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 344,837 字 · 680 頁

青空文庫

『交響曲第六番』にベートーヴェンの示したおちつき払った閑寂さが、一ぺんに叩き破られたような、非常にロマンティックなくせに、気狂いじみた情熱を持ったこの第七番のシンフォニーを描いて、トスカニーニの如く灼きつくような表現を与えたものは、確かに比類がないと言ってよかった。

ワインガルトナーの『第七』には玲瓏として水の戯れるような美しさが感じられる。が、トスカニーニの『第七』は、燃え上る焔のような激しさだ。いずれも見事なものであり、美しくもあるが、そこには冷と熱との相違がある。

その次に挙げたいのは『ワーグナー名曲集』(JD八八八―九一、名曲集六三二)である。

このレコードが現われた時は、おそらくこれがトスカニーニ最後の作品ではないかと想われたが、その後復活して盛んに入れるので、私ども少からず気を好くしたことであった。このレコードに含まれている「ローエングリンの前奏曲」などを他の人に比較すると、トスカニーニの特色がはっきりと判って非常に面白い。しかし面白い点から言えば、やはり「ジークフリートのラインへの旅」であろう。トスカニーニにこのような情緒的な美しさのあるのは、ワーグナーにも情緒的な美しさがあると同様に、興味の深いことである。