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そうせきしとわたし
回想 子規・漱石
高浜 虚子
線上閱讀高浜 虚子《回想 子規・漱石(そうせきしとわたし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,187 字 · 231 頁
俳句の仕事は、もう天下の大勢が定まって、ちょっと容易に動かぬまでになっていたので、居士は寧ろ其方よりも当時創業時代にあった和歌革新の事業の方により多くの力を注いでおったのである。けれども居士の事であるから決して俳句の方を疎かにするではなかった。和歌に関する事は主として『日本新聞』紙上に於てし、俳句に関する事は主として『ホトトギス』紙上に於てするようにしていた。その他『ホトトギス』紙上の事業の一つは写生文で、居士は此の方面に於ても我らの中堅となって常に努力を惜まなかった。
俳句を作るもので和歌を作るものも少しはあったがそれは寧ろ少なかった。どちらかというと俳句の弟子と和歌の弟子とはそれぞれ別々に屯ろして居った。そうして写生文の方には初めは俳句の側のものばかりであったが、中頃から和歌の側のものも走せ参じてあたかも両者が半分位ずつの割合となった。
余は和歌には殆ど無関係であった。それが原因というではなかったが『ホトトギス』には最も和歌の関係が薄かった。初めは強いて二、三の作を載せたがそれもいつか中絶してしまった。そうして俳句の分量が過半であったことはいうまでもないとして、写生文が存外重きを為してまたその方面に著しい進歩のあったことは特に記憶せなければならぬことであった。