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ちきゅうはっきょうじけん

地球発狂事件

海野 十三

線上閱讀海野 十三《地球発狂事件(ちきゅうはっきょうじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 86,306 字 · 173 頁

青空文庫

だがそんな見方は、始めから誤っているのだ。今日となっては、もはや地球人類の間に呉越同舟だなんて見方は成立しないのである。いや、厳密にいえば、ずっと前からそんな悲しむべき状態は存在しなかったのである。広大なる宇宙の中に真に渺たる存在であるわが地球、その地球に棲む人類たちが、互いに反目したってそこに何の益があろうか。宇宙は広大である。数十億数百億の恒星に付随する惑星の数は真に無数であり、それらに棲息する高等生物の数はこれまた数えることが出来ないほど夥しいものがある。その中に、わが地球人類が最高等だとは、いかなる自惚れ強き者とても考えないであろう。地球上においてはなるほど、人類が最も知能にすぐれてはいるが、この広大なる宇宙には、われら人類よりも数等数十等高級な生物が棲息しているだろうことが容易に想像されるのだ。

そういう他の惑星の高等生物をまだわれわれが一度も見たことがないという理由によって、そういう高等生物が存在しないというものがあったとしたら、それは、余程の楽天家か、愚鈍の者か、さもなければ哀れむべき想像力の貧困なる者である。コロンブスの船がアメリカ大陸に到着する前において、アメリカ・インディアンが白人の存在を全く考えなかった如く、また黒船が来航する前において、蒸気船を駆使して大洋を乗切っているアメリカ