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とうじょうのきじゅつし

塔上の奇術師/鉄人Q

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《塔上の奇術師/鉄人Q(とうじょうのきじゅつし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 151,766 字 · 303 頁

青空文庫

ぼくはね、カイジン、シジュウメンソウです。

ハハハハ……、そうらごらんなさい。あなたは、びっくりして、口もきけないじゃありませんか。……では、あすの晩の十時ですよ。さようなら。」

そして、電話はぷっつり切れてしまいました。

残念ながら淡谷さんが、びっくりして口もきけなかったのは、ほんとうです。ああ、なんということでしょう。あの恐ろしい怪人四十面相から、電話がかかってきたのです。

四十面相のもとの名は、怪人二十面相でした。予告をしたら、かならずそのとおりにやってのける、魔法の賊です。この怪物とたたかってひけをとらない人物は、名探偵明智小五郎ただひとりでした。

淡谷さんは、まえに、明智探偵に事件をたのんだことがあるので、明智とはしりあいです。すぐに明智探偵事務所の電話番号をしらべて、ダイヤルを回しました。

むこうの電話口に出たのは、小林少年でした。

「ぼく、助手の小林です。明智先生は、神戸に事件があって、旅行中です。五日ほど東京へは帰りません。どんなご用でしょうか。なんでしたら、ぼくがおうかがいしてもいいのですが……。」

それを聞くと、淡谷さんはがっかりしましたが、小林という少年も、なかなかうでききだと聞いていましたので、ともかく小林君に来てもらうことにしました。