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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《塔上の奇術師/鉄人Q(とうじょうのきじゅつし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 151,766 字 · 303 頁
これはロボットにちがいないのです。では、もうひとりのQは、いったい何者でしょう。ひょっとしたら、人間が鉄人にばけているのではないでしょうか。
ポケット小僧は、じっと考えていましたが、やがて、はっと何事か気づいたようすで、ドアの前を離れると、足音をしのばせて、げんかんの方へ歩いていきました。だれにも見つからず、げんかんのドアまできました。
押してみますと、まだ、ドアにかぎがかけてないらしく、スーッとあきました。
ポケット小僧は外にとび出すと近くの商店街へかけだしました。
商店の時計を見るとまだ八時半です。ポケット小僧は、たばこ屋の店の赤電話にとびついて、明智探偵事務所を呼びだすのでした。
電話口には、小林少年が出ました。
「あっ、小林団長、おれ、ポケット小僧だよ。たいへんなんだ。」
ポケット小僧はそういって、キョロキョロとあたりを見まわしました。店の人は、奥の方にいるし、町を通りかかる人もありません。それでも、声をグッとひくくして、ゆうべからのことを、てみじかに、報告しました。
「えっ、鉄人Qが、ふたりになったって?」
さすがの小林団長も、どぎもをぬかれたように聞きかえしました。