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しおばらたすけいちだいき
塩原多助一代記
三遊亭 円朝
線上閱讀三遊亭 円朝《塩原多助一代記(しおばらたすけいちだいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,733 字 · 274 頁
気遣いのねえもんだから、親父に対しても誠に己ア気の毒に思うだ、己ア汝を悪むじゃねえ、愍然だと思うから悪い事は止めろや、これ堅気に成れや、大騒ぎやって首を投げ出して取った所が高が八十両べえの小さな金、旦那様のように一時に二万も三万も儲ける事を御存じの人に比べれば、あんまり小せえ考えだアから止めろや、やア」
と信実心から説き諭され、悪人ながら小平は肝に感じましたか、黙然として腕を組み、俯いて何か考えて居りましたが、暫くして首を擡げ、多助の顔を熟々見まして、
小「やい多助、此の野郎は妙な事をいう、此の畜生、申し旦那え、成程只今山出しの多助が云う通り、斯うやって草鞋穿になり田舎者の仮色を遣い、大勢を騒がし、首尾よく往った所が唯た八十両、成程是れは小せえ、それに引換え旦那などは座蒲団の上で、啣え煙管をしながら、一つ首を捻れば五千も八千も儲かるという其の人に比べれば、虫より小せいと云えば成程小せい、それに此の野郎のいう通り、母親は私の餓鬼の時分離縁になり、私を連れて出て往く時、親父は腕を組んで、ぽろりぽろり泣きながら、己の忰に斯様な悪党が出来るとは何たる因果だろう、此の餓鬼が真人間ならばと云いながら、下を俯いていたが、今まで斯様なことは誰にも云わなかったが、此の野郎は妙な事を知ってる、些と異っていら