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しおばらたすけいちだいき

塩原多助一代記

三遊亭 円朝

線上閱讀三遊亭 円朝《塩原多助一代記(しおばらたすけいちだいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,733 字 · 274 頁

青空文庫

ゆえ、台所には始終膳が二十人前ぐらいは出し放しになって居り、出入のものが来ては食事を致します。多助は此の家に足掛け四年の間奉公して居り、宝暦十三年の六月改元あって、明和元年と相成り、其の年も暮れ、翌年明和二年十一月廿六日の事でございます。多助は毎日/\炭を車に積み、青山信濃殿町の青山因幡守様のお邸へ往きまするに、四谷へ来て押原横町に車を待たせ置き、彼処から信濃殿町まで車力が炭を担いでまいります。此処に信濃守様のお邸がありましたから此の辺を信濃殿町と申しますので、多助は此の日大きに草臥れました故、ちと遅く暮れかゝった時分に帰って参り、

多「へい只今帰りました」

主「大分遅かったのう」

多「大きに遅くなりやんした」

善「何処へか寄り道でもしていたか」

多「もし旦那様お願いがございます、私煤掃の時に頂戴した御祝儀や、荷主様や出方の者から心附けをもらい貯めて、皆お預けになって居りやんすが、彼の金子をお足しなすって、私にどうぞ二十両貸して下せえ」

善「あい廿両、それは貸しも仕ようが何にするのだ」

多「少し訳がありやして買物がありやんすから、どうか貸して下せえ」