輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 145,722 字 · 286 頁
陽城公が申し上げ
道州民が救われた
天朝様はお見通し
いっちく
たっちく
ジンドコウ
と歌いながら、三重塔のある宮の台に走せ上りました。
その時、宮の台の原には、がんりきの百蔵が石に腰うちかけて、思案の体です。
この野郎、先刻は未練気もなく月見寺を出て行ったはずなのに、まだこんなところにひっかかっているところを見ると、何か思いきれないものが残っているのかも知れない。
「おれという野郎も、わからねえ野郎じゃねえか」
といって柄にもなく頬杖をついて、いささか悄気て見えるのは、近頃はどうも思うようにがんりきの眼が出ないで、あっちへ行っては鼻を明かされ、こっちへ来てはヌカヨロをつかませられ、これも思いきれないで、血眼で東西南北を駈けめぐって、なにほどかモノにしようと焦っているのが、兄貴の七兵衛の物笑いの種となるばかりでなく、御当人も、少しは気がさしたものらしい。
「さて今晩のところは……」
といって頬杖を外し、身を起しかけたのは、今晩これからの塒の心配でしょう。
「うっかりドジを踏んで、粂の親分にでも見つかろうものなら……事だ」
百蔵は真黒な犬目山の方を横目に睨んで見たのは、この男にとっては、この郡内は最も危険区域であり、ことに鳥沢の粂という親分には、頭も尻尾も上らないで、いつぞやは、裸にされて、甲州名代の猿橋の上から逆さまにつるさ