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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,314 字 · 398 頁
少将がその日の夕方、吉村右京、金輪勇という二人の家来をつれ、提灯持を先に立てて、御所を出でて猿ヶ辻のところまで来た。
御所へ水を入れるところの堰の蔭から、物をも言わず跳り出でた三人の男がある。大業物を手にして、面も身体も真黒で包んでいた。
「すわ!」
吉村右京は血気盛んの壮者であったから、素手でこの曲者に立ち向ったが、肝腎の主人の刀を持った金輪勇は、肝を潰してやみくもに逃げてしまう。
兇漢のうちの一人、すぐれて長い刀を持ったのが、吉村をほかの二人に任せて、姉小路少将をめがけて一文字に斬りかかる。
抜き合わすべき刀は金輪が持って逃げてしまった。
「小癪な!」
姉小路少将は、持っていた中啓で受け止めたけれども、それは何の効もない、横鬢を一太刀なぐられて血は満面に迸る。二の太刀は胸を横に、充分にやられた。それでも豪気の少将は屈しなかった。
「慮外者めが!」
兇漢の手元を押えて、その刀を奪い取ってしまった。その勢いの烈しさにさすがの刺客が、刀を取り返そうともせず、鞘までも落したままで一目散に逃げてしまった。
吉村に向った二人も、つづいて逃げ去ってしまった。
姉小路少将は重傷に屈せず、奪った刀を杖について、吉村に介抱されながら邸へ戻って来たが、玄関に上りかけて、