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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

快適もいいが、こうなってみると、なんだか置いてけぼりにされたような気持もしないではない。そこで再び、

「モッシュウ、モッシュウ」

と、変テコな呼び名をしました。

外が遽かに騒がしくなって、失踪の茂太郎と、それを探索の三人が立帰って来たのは、その時でありました。

そこで、再び、すべての者がこの一堂に会してお茶を飲み、そうしておのおの寝室を分って眠りについたのは、いくらもたたない後のことであります。

駒井甚三郎は、例の寝台の上に身を投げかけると、何かしら今晩はヒドク疲れたように思いました。そこで、暫く眠りもやらずグッタリと休息しているうちに、駒井はこのごろ中、自分のこの閑居へ、偶然に集まって来た連中のことを思い浮べて、微笑を禁ずることができません。

変った人間ばかり集まって来たようではあるが、結局、人間というものは憎めないものだ――というような淡い感情に、かなり長いあいだ漂わされていたが、やがて、不意に起き上って寝台から飛び下りたのは、海竜が現われたという警報が聞えたわけでもなく、また、例の兵部の娘が、窓の外からしきりに侵入を企てているというわけでもありません。