輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁
床の間には肩衣をした武将の像が一つ、錦襴の表装の中に、颯爽たる英姿を現わしている。
その肩衣も至って古風で、髪も容もおのずから、それに準じているのが、威あって猛からずという武将の面影が、さわやかに現わされているうちに、何としてか抑え難い痛々しさが、画像の上に流れていることを如何ともし難いように見える。
よく見ると、肩衣の武将の定紋も同じく桔梗になっている。それは誰しも見覚えのありそうな武将の面影ではある。織田信長にしては面長な、太閤秀吉としては大柄な、浅井長政にしては鬚髯がいかめし過ぎる。
そうだ、桔梗の紋が示している通り、それは加藤肥後守清正である。
世の常の立烏帽子の大兜に、鎧、陣羽織、題目の旗をさして片鎌鎗という道具立てが無いだけに、故実が一層はっきりして、古色が由緒の正しいことを語り、人相に誇張のないところ、これは清正在世の頃、侍臣手島新十郎が写した清正像にしっくりと合致する。
その画像の前には具足櫃があって、それと釣合いを取って刀架がある。長押には鎗がある。薙刀がある。床の間から襖にそうて堆く本箱が並んでいる。
そこで、再び歌を思うことに気分を転じようとつとめる途端、ふと何かの気配を感じて、縁に沿うた連子窓を見ました。