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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 262,120 字 · 516 頁

青空文庫

「あなた様のお屋敷へ火をつけた穢多非人の在所を、訴えて出ようと思いまする」

「ナニ、穢多がどうした」

神尾主膳は歯をギリギリと噛んで、兵馬の面を睨めました。

「憎い奴、憎い奴」

神尾主膳は怒心頭に発したようでしたけれども、その間に多少の不安もあるようです。

「机竜之助の行方をさえお知らせ下さるならば、そのほかには、あなた様に御用のない私でござりまする」

「知らん、右様な者は知らんと申すに」

主膳は堪え兼ねて兵馬の隙をうかがい、刀の柄に手をかけました。抜打ちに斬って捨てようとするものらしい。

「それはかえってお為めになりませぬ」

兵馬は主膳の手を押えました。

「放せ」

「左様にお手荒なことをなさると、場所柄でござりまする、あなた様のお名前が出まする」

「憎い奴だ」

主膳はもがくけれども、兵馬に押えられて刀を抜くことができません。

「あの机竜之助と申す者は、拙者のためには敵でござりまする、あの者を討ちたいがために多年、拙者は苦心致しておるものでござりまする、どうぞ武士のお情けを以て、その行方をお知らせ下さりませ」

「知らんと申すに、くどい奴じゃ」

「これほどに申し上げても」