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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 262,120 字 · 516 頁

青空文庫

やがてこのバッテーラが神奈川へ近くなると、闇の間にきらめく星のようなものがいくつも見え出しました。

「清吉、あれを見ろ」

甚三郎が指さすところに、三本マストの大船が、海を圧して浮んでいます。

世相はさまざまであります。一方には尊王攘夷が盛んであると共に、一方にはまた西洋を見なければならぬと悟る者も多くありました。駒井甚三郎はこうしてコッソリと抜け出したけれども、この年、幕府からは向山隼人正が正使として、田辺外国奉行支配組頭がこれに添い、別に徳川民部大輔は山高石見守をお傅として、仏蘭西の万国博覧会を視察に出かけるような世の中になりました。その随行としては杉浦愛蔵、保科俊太郎、渋沢篤太夫、高松凌雲、箕作貞一郎、山内元三郎らをはじめ、水戸、会津、唐津等から、それぞれの人材が出かけることになりました。

それとはまた別に、長者町に妾宅を構えた鰡八大尽も、御多分に洩れず洋行することになりました。これは政治向の視察よりも商売向を調べたいのですから、数十人の番頭を召連れて、顧問として各種の商人に同行してもらい、それに大尽もかなり年をとっているから、途中万一の心配のため、医者から看護人から、花のような女中まで連れ、その上に、外国へ行っての気候や食物の変化を慮って日本の食料品を充分積み込み、腕の冴えた料理人を召抱え、その他