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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 262,120 字 · 516 頁

青空文庫

それでも老爺は、その長きを厭わずに、ずいぶん話し込んでみようと自分物の縁台に、がんりきと向き合って腰を卸そうとした時に、麓の方から賑やかしい笛と太鼓の音が起ったので、その腰を折られました。

麓から登って来るのは、越後の国から出た角兵衛獅子の一行であります。その親方が、てれんてんつくの太鼓を拍ち、その後ろの若者が、ヒューヒューヒャラヒャラの笛を吹き、それを取捲いた十歳ぐらいになる角兵衛獅子が六人あります。

しちや、かたばち、

小桶でもてこい、

すってんてれつく庄助さん

なんばん食っても辛くもねえ

この思いがけない賑やかな一行の乗込みで、せっかくの話の出鼻をすっかり折られた老爺は、呆気に取られた面をしているところへ、早くも乗込んだ六人の角兵衛獅子が、

「角兵衛、まったったあい――」

卍巴とその前でひっくり返ると、てれてんつくと、ヒューヒューヒャラヒャラが、一際賑やかな景気をつけました。

ほかにお客というのはないんだから、この角兵衛獅子の見かけた旦那というのは、おれのことだろう。そこでがんりきの百は、どうしても御祝儀を気張らないわけにはゆかなくなりました。

「兄貴に負けずにしっかりやんなよ」