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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,112 字 · 362 頁
跳ねたりしているようだが、踊りのこつというものを知っているのか、それとも知らずに踊っているのか、おそらく知っちゃあいめえな。自分からこういうと口幅ったいようだが、日本広しといえども馬鹿囃子にかけちゃあ、当時下谷の長者町の道庵の右に出でる者があったらお目にかかる、この道庵の眼から見れば、お前たちの踊りなんぞは甘えもので、からっきし、物になっちゃあいねえ」
石の地蔵尊の台座の上に突立って、いつぞやの貧窮組の先達気取りで演説をはじめた道庵が、飛んでもないところへ脱線してしまいました。
実際、馬鹿面踊りの極意に達している道庵の眼から見れば、小金ヶ原の場末から起り出した不統一な、雑駁な、でたらめな、この輩の連中の踊りっぷりなんぞは、見ていられないのかも知れません。そうだとすれば、道庵が思わず義憤を発して、この衆愚を啓発してやろうという気になったのも、無理のないところがあります。
「そもそも馬鹿囃子のはじまりは、伊奈半左衛門が、政略のためにやったということになっているが、道庵に言わせるとそうでねえ。ちうこうになって雲州松江の松平出羽守、常陸の土浦の土屋相模守、美作勝山の三浦志摩守といったような馬鹿殿様が力を入れて、松江流、土屋流、三浦流という三つの流儀をこしらえたが、馬鹿囃子の本音は、トテモ殿様のお道楽では出て来ねえ