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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,112 字 · 362 頁

青空文庫

しかし、米友は正のままではそこへ現われて来ませんでした。どこにあったか天狗の面をかぶって、頭へは急ごしらえの紙製の兜巾を置き、その背中には、前に弁信が背負っていた笈を、やはり頭高に背負いなして、手には短い丸い杖を持って現われたから、それを金剛杖だと思いました。そうして誰ひとり、米友だと気のつく者はありません。

「大山大聖不動明王!」

群集の中から喚と鬨の声を揚げるものがありました。

「南無三十六童子、いけいら童子、うばきや童子、はらはら童子、らだら童子」

と相和するものもありました。

要するにこの場は、変ったものでありさえすればよいのです。なんとか納まりそうな人形を提供して、馬に乗せさえすればよかったから、天狗の面が図に当りました。

「大山阿夫利山大権現、大天狗小天狗、町内の若い者」

そこで米友が馬に乗ると、彼等は以前に、しおれきった小坊主をむりやりに人形に奉って来た時よりは、一層の人気を加えて、再び踊り熱が火の手を加えて、

「大山大聖不動明王、さんげさんげ六根清浄、さんげさんげ六根清浄」

こうして新手を加えた踊りの一隊は、小塚原を勢いよく繰出しました。

「鎌倉の右大将米友公の御入り」