輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,112 字 · 362 頁
の一段であります。席はいよいよ静粛なものになりました。
薩摩の島津家にとっては「木崎原」の歌は大切な歌であります。藩主もこの木崎原を聞く時には端坐して、両手を膝の上へ置いて謹んで聞くのだそうです。それですから弾ずる人は無論のこと、ここに集まるすべての人が、みな相当の敬意を表して、いよいよ席が静粛なものになったのでしょう。
ひとり、道庵先生のみは相も変らず、謹聴しているのか、居眠りをしているのか、わからない形で、尤もらしく下を向いて控えていることは前と同じです。見ようによっては、下を向いて時々欠伸を噛み殺しているようにも見えるところが、この先生の持って生れた人柄です。
木崎原の琵琶歌は、島津家先祖の功業をうとうたもので、その初段の歌い出しはこういう文句であります。
「つらつら世間の現象を観ずるに、積善の家には余慶あり、積悪の家には余殃あり、尤も慎むべきは此道也、ここに薩隅日三州の太守、島津修理太夫義久と申し奉るは、うやうやしくも清和天皇の御苗裔、鎌倉右大将征夷大将軍源頼朝公の御子、左衛門尉忠久公より十六代目の御嫡孫也、文武二道の名将にて、上を敬ひ下を撫で、仁義正しくましませば、靡かん草木はなかりけり、御舎弟には兵庫頭忠平公、左衛門尉歳久公、中務大輔家久公とて、何れも文武の名将なり、其の外、家の子郎等に至るまで