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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,112 字 · 362 頁

青空文庫

東へ向っていたのをグルリと西へ向き返って見ると、高原の鼻の先にお内裏雛のお后にそっくりの衣紋正しい形をしたのが小仏山で、駒木野の関所から通る小仏峠道はその上を通ります。

小仏の背後に高いのが景信山で、小仏と景信の間に、遠くその額を現わしているのが大菩薩峠の嶺であります。転じて景信の背後には金刀羅山、大岳山、御岳山の山々が続きます。それから山は再び武蔵野の平野へと崩れて行くのだが、小仏の肩を辷って真一文字に甲州路をながめると、またしても山また山で、街道第一の難所、笹子の嶺を貫いて、その奥に甲信の境なる八ヶ岳の雄姿を認める。富士をのぞいてすべての山がまだ黒い時分に、まず雪をかぶるのは八ヶ岳です。

こうして見ると高山があり、峻嶺があり、丘陵があり、平野があり、河川が流れ、海島が漂い、人跡の到らざるところと、人間の最も多く住むところとを、すべてこの高尾の大見晴らしの一眸のうちに包むことができる。大見晴らしの大きさは、その接触点に立つの大きさであります。

それはさておいて、今、月明を仰いでこの高原の薄原の中に、ひとり立つ机竜之助はこの時、もう眼があいていました。