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てんのう

天皇

蜷川 新

線上閱讀蜷川 新《天皇(てんのう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 136,036 字 · 269 頁

青空文庫

たるものなりと信じ居れり、再言すれば、日本国民は、悉く皆な皇室の本たる神の子孫にして、一家族の集りなり、而して其の政体は父権政治なり、故に人民は、皇室に対しては、絶対に服従の義務あるものなりと信ずるなり、之を国体の因りて以て基く所の本義となす。」

これは、非科学的な文書であり、笑うべき偽りの書かれたものである。渋沢が、もしも今日の民主国日本に生きていたならば、その偽りと権力へのおもねりとに、その面目を失し、穴あらば入らんと、困惑その身の置きどころなきにいたったことであろう。ただし、渋沢のその原文は、萩野由之の歴史書をもとにしたものである。

大正天皇即位の勅語には、つぎの字句がある。

「天壌無窮の神勅に依りて、万世一系の帝位を伝え、神器を奉じて八洲に臨み、皇化を宣べて、蒼生を撫す、爾臣民、世々相継ぎ、忠実公に奉ず、義は則ち君臣にして、情は猶父子のごとく、以て万邦無比の国体を成せり。」

この勅語は、あきらかに史実を無視した宣伝であった。内外人への欺きであった。その当時には、日本人も、列国人も、それにたいして、一言の異議をも、さしはさむ者はなかった。しかしながら、今日の日本人としては、それが史実に反するものであることを示し、日本人なるものは、偽りを認める者であってはならないとの自信を、人民の道徳として、かたくいましめる