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ふじんとぶんがく

婦人と文学

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《婦人と文学(ふじんとぶんがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 180,792 字 · 351 頁

青空文庫

「こういう女」という題は、私はこういう女です、というよりも、もっとひろく、こういう女もきのうときょうとの日本の歴史の中には生きている、という作者の心もちではなかろうか。そうだとすれば、作者がこういう女に予期しているのは婦人の一つのタイプであるということになる。そのタイプとして描き出すには、客観性が不足した。運動をしているとだけかかれている「夫」には、読者にはっきりしたイメージを与えるよすがとしての名も与えられていないし、運動の性質、逃亡の必然、自首の必然も描かれていない。仮にも左翼の運動をして、妻がそれを誇りとするほど矜持をもつ人であるというならば、自首ということの敗北的な屈辱の意味も十分知っている筈である。逃亡が必然であるような背景があるならば、妻が「そとへ出られないとわかってからは、一人でさまよっているであろう彼」となって、自首したりするはずはない。そうだとすれば、逃亡に必然性がなかったと見るべきなのだろうか。必然の明瞭でない逃亡は、作品の中では「今度こそひどいし、それに余りばか/\しい犠牲だから、かくれて様子を見ることにしようかと思うんだ」