輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
がくもんのすすめ
学問のすすめ
福沢 諭吉
線上閱讀福沢 諭吉《学問のすすめ(がくもんのすすめ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 87,080 字 · 170 頁
この人はただ蟻の門人と言うべきのみ。生涯の事業は蟻の右に出ずるを得ず。その衣食を求め家を作るの際に当たりては、額に汗を流せしこともあらん、胸に心配せしこともあらん、古人の教えに対して恥ずることなしといえども、その成功を見れば万物の霊たる人の目的を達したる者と言うべからず。
右のごとく一身の衣食住を得てこれに満足すべきものとせば、人間の渡世はただ生まれて死するのみ、その死するときの有様は生まれしときの有様に異ならず。かくのごとくして子孫相伝えなば、幾百代を経るも一村の有様は旧の一村にして、世上に公の工業を起こす者なく、船をも造らず、橋をも架せず、一身一家の外は悉皆天然に任せて、その土地に人間生々の痕跡を遺すことなかるべし。西人言えることあり、「世の人みなみずから満足するを知りて小安に安んぜなば、今日の世界は開闢のときの世界にも異なることなかるべし」と。このことまことに然り。もとより満足に二様の区別ありてその界を誤るべからず。一を得てまた二を欲し、したがって足ればしたがって不足を覚え、ついに飽くことを知らざるものはこれを欲と名づけ、あるいは野心と称すべしといえども、わが心身の働きを拡めて達すべきの目的を達せざるものはこれを蠢愚と言うべきなり。