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がくもんのすすめ
学問のすすめ
福沢 諭吉
線上閱讀福沢 諭吉《学問のすすめ(がくもんのすすめ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 87,080 字 · 170 頁
十編
前編のつづき、中津の旧友に贈る
文明の功能はわずかに一場の戦争をもってやむべきものにあらず。ゆえにこの変動は戦争の変動にあらず、文明に促されたる人心の変動なれば、かの戦争の変動はすでに七年前にやみてその跡なしといえども、人心の変動は今なお依然たり。およそ物動かざればこれを導くべからず。学問の道を首唱して天下の人心を導き、推してこれを高尚の域に進ましむるには、とくに今の時をもって好機会とし、この機会に逢う者はすなわち今の学者なれば、学者世のために勉強せざるべからず。 以下十編につづく。
十編
前編のつづき、中津の旧友に贈る
前編に学問の旨を二様に分けてこれを論じ、その議論を概すれば、「人たるものはただ一身一家の衣食を給し、もってみずから満足すべからず、人の天性にはなおこれよりも高き約束あるものなれば、人間交際の仲間に入り、その仲間たる身分をもって世のために勉むるところなかるべからず」との趣意を述べたるなり。
学問するには、その志を高遠にせざるべからず。飯を炊き、風呂の火を焚くも学問なり。天下の事を論ずるもまた学問なり。されども一家の世帯は易くして、天下の経済は難し。およそ世の事物、これを得るに易きものは貴からず。