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「てらだとらひこのついそう」あとがき
寺田寅彦 わが師の追想
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《寺田寅彦 わが師の追想(「てらだとらひこのついそう」あとがき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 31,239 字 · 65 頁
各種の硯の比較
第四図
紫雲石の硯について四種類の墨を調べた結果は、第四図に示す如くである。即ちQの値は大体対数曲線的に減じて行くが、最後になるとほとんど一定の値になる。硯を手入れせずに長く使っている場合ならば、この最後のQの値がその墨のおり具合の遅速を示すものとなる。この結果で見ると、おり方は墨によって著しく異なり、墨 No.2が一番速くおり、No.4はその三分の一以下しかおりないことが分かる。簡単に云えば No.4が一番堅い墨ということになる。これは第一表に示すように、比較的旧い墨であるが、年代が経つと堅くなるのか否かはこの一例では決定出来ない。色々の材料があれば、その点を確かめることが出来るはずである。曲線の初めの部分即ち急に減少する部分は大体同じ形であるが、No.4の場合だけは著しく急に減少している。即ち堅い墨で磨ると硯の面の磨り減り方が速いことがよく見られる。
この曲線をごく大ざっぱに見て対数曲線とすると、
Q=Q0θ-kn
という式で表せる。ここでnは磨った回数をあらわし、kが硯の面の磨り減り方を示す係数となる。kが大きいと速く磨り減るのである。
各種の硯の比較