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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
線上閱讀寺田 寅彦《寺田寅彦随筆集 第二巻(えいがじだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 頁
もっとも天気予報というもののほんとうの意味や価値はとかく誤解されがちであって、てんで始めから当てにしていない人がかなり多数である。そういう人は天気予報など知る必要を感じないでもあろうが、多少でも天気予報の原理に通じ、予報の適用の範囲を心得ている人にとっては、これは時にとっては非常に重宝なありがたいものである。しかしこれとても必ずしも新聞によらなくても他に報知する方法はいくらでもある。処々の交番なり電車停留所に掲示するもいいだろうし、処々に信号の旗を立てるもいいだろう。
不幸の広告なども一週間とは待てない種類のものだと考えられるかもしれない。しかし私の考えでは、不幸の知らせは元来書状でほんとうの意味の知友にのみ出すべきもので、それ以外の人は葬式などがすんで後に聞き伝え、あるいは週刊旬刊でゆっくり知ってもたいしたさしつかえはないはずである。もしも国民の大多数の尊敬しあるいは憎悪するような人が死にでもすればそのうわさは口から口へいわゆる燎原の火のように伝えられるものである。三月三日に井伊大老の殺された報知が電信も汽車もない昔に、五日目にはもう土佐の高知に届いたという事実がある。