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えいがじだい

寺田寅彦随筆集 第二巻

寺田 寅彦

線上閱讀寺田 寅彦《寺田寅彦随筆集 第二巻(えいがじだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 頁

青空文庫

それでたとえば、他方で「魚」や「鳥」の訓がシナ語や台湾語で説明されるとか、されないとかいう事は、ここでは問題にならないのである。

ともかくも自分の皮相的な経験によると、いかなる国語の語彙の比較でもあまりにおもしろい「発見」があり過ぎるような気がするので、これは少し考え方を変えなければならないという事に気がついた。そう思わせるもう一つの根拠に、AB両国語で互いに同じような音をもっていながら意味のほうでは明白になんの関係もないという例が、またかなりに多い。最も滑稽な例をあげるとフィンランド語では鶴が haikara であり、狼が susi である。いかにこじつけたくても、フィンランドの鳥獣と東京の高襟や、江戸前の鮨とを連結すべき論理の糸は見つからない。しかしそうなると同じフィン語の狐が kettu であり、小船が vene であり、樺が koivu であっても、これらの類似の前二者の類似との間の本質的の差を説明すべきよりどころがわからなくなるのである。

浜の真砂の中から桜貝を拾う子供のような好奇心の追究を一時中止して、やや冷静に立ち帰って考えてみると、これはむしろなんでもない事のようである、統計数学上の込み入った理論を持ち出すほどでなくとも、簡単なプロバビリティの考えから、少なくも原理の上からは、説明のつく