輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あひるとさる

寺田寅彦随筆集 第五巻

寺田 寅彦

線上閱讀寺田 寅彦《寺田寅彦随筆集 第五巻(あひるとさる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 194,515 字 · 389 頁

青空文庫

ただそんなことでも考えなければちょっと他に説明の可能性が考えられないではないかと思われる、それほどにこの嫌忌の起原が自分には神秘的に思われるのである。

蛙をきらいこわがる人はかなりたくさんある。それから蜘蛛や蟹をきらう人も知人のうちにある。昔からの言い伝えでは胞衣を埋めたその上の地面をいちばん最初に通った動物がきらいになるということになっている。なるほど上にあげた小動物はいずれも地面の上を爬行する機会をもっているから、こういう俗説も起こりやすいわけであろうが、この説明は科学的には今のところ全然問題にならない。所を異にした胞衣とそのもとの主との間につながる感応の糸といったようなものは現在の科学の領域内に求め得られるはずはないからである。

ことによると、この「嫌忌の遺伝」は、正当の意味での遺伝として生殖細胞のクロモソームを通して子孫に伝わるのでなくして、むしろ「教育の効果」として伝わるのかもしれない。われわれのまだ物心のつかないような幼時に、母親とか子守りとかといっしょにいた時に、偶然それらの動物を目撃してそれを意識した、その同じ瞬間にその保護者なる母なり子守りなりが、ひどく恐怖の表情を示したとすると、そのときの劇動が子供を驚かせおびえさせ、その恐怖の強烈な印象経験がその動物の視像と連想的に固く結びついてしまっ