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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
線上閱讀小出 楢重《小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 334,351 字 · 657 頁
それがまた立って舞いかけたりなどして、男のくせに赤い長襦袢などちょいちょい見せて、目玉をちょっと横へ押しやったりするともう何にか悪霊につかれた心地さえ致します。
かなり才能は貧しくともまず五十歳以上のものが高座へ坐ると、先ずこれは信用していいだろうという、ともかく芸に対する安心がまず第一に得られます。
文楽座などをちょっと覗いてみてもやはりこの感じがはっきりとします。人形使いなどもあのグロテスクな、近所の若いものとか、腰元の奇妙な人形などは、練習の最中の人達が使うのでしょう。主人公になる人形は、相当の人達が使っているので安心して見ていられるのであります。安心が出来るというのは結構なことであると思います。
何事でも練習の必要な芸事ではすべてある老境に入らなくてはその芸には安心がならない、日本画などいうものでも、現在は気質が日本画家なども西洋画家に類して来、また類しようとつとめている傾向もあるので多少勝手が違いますが、昔の日本画家は若いものよりも老境を尊びました。
それで中には年三十歳で以て何翁と名乗った阿呆もありますが、しかしながら心掛けははなはだ結構であります。