輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
線上閱讀小出 楢重《小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 334,351 字 · 657 頁
かく雑然と書いていると長くなるので擱筆する。
画室の閑談
A
京都、島原に花魁がようやく余命を保っている。やがて島原が取払われたら花魁はミュゼーのガラス箱へ収められてしまわなければならぬ。しかし、花魁は亡んでも女は決して亡びないから安心は安心だ。
芸妓、日本画、浄るり、新内、といった風のものも政府の力で保護しない限り完全に衰微してしまう運命にありそうな気がする。
油絵という芸術様式も、これから先き、どれ位の年月の間、われわれの世界に存在出来るものかという事々を考えて見る事がある。如何に高等にして上品な芸術であっても人間の本当の要求のなくなったものは何によらず、惜んで見てもさっさと亡びて行く傾向がある。
大体、人間が集って、何となく相談の上芸妓を生み出し、人間が相談の上、浄るりを創り、子供を生み、南画を描き、女給を生み、油絵を発明させたように思われる。油絵が岩石の如く人間発生以前から存在していた訳ではない。
全く、如何に花魁は女給よりも荘厳であるといっても、我々背広服の男が彼女と共に銀座を散歩する事は困難だ。今やすでに、現代の若者が祇園の舞妓数名を連れて歩いているのを見てさえ、忠臣蔵の舞台へ会社員が迷い込んだ位の情ない不調和さを私は感じるのである。