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やまのこんじゃく
山の今昔
木暮 理太郎
線上閱讀木暮 理太郎《山の今昔(やまのこんじゃく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,554 字 · 42 頁
ロ 維新後
ロ 維新後
明治の初期に於ける近代式文化登山は、維新前に取り残されていた日本アルプスに於て生育し発達した。此地域は何といっても面白い山登りを提供する舞台として、内地では他の追従を許さぬものがある。宗教的登山の残骸に慊らない明治中期後期の登山家が競うて活躍したのは此処であった。大正から昭和にかけて少壮登山家が岩登りや冬期登山に必要なる登山技術を錬磨したのも此処であった。此処こそ明治以後に於ける近代登山の発祥地であり、登山を現に見る如く隆盛ならしめた揺籃の地である。
北アルプスの登山は、日本アルプスの命名者ウィリアム・ガウランド氏によりて、明治十一、二年頃に行われたのが最初であろうといわれ、立山、爺岳、五六岳、槍ヶ岳、乗鞍岳、御岳と、合せて十余座を登っている。此外にも同時若しくは稍々遅れて、キンチ、サトウ、チェンバレン、アトキンスン氏等五、六人を数えることが出来る。是等の人々は学術探考究を目的として登山したものである。小島烏水君の意見に拠れば、其真意は日本に於ける氷河捜索にあったのだという。夫に就て徳川時代に来朝した蘭人殊にシーボルト先生は、我国の地理風俗特に動植物を研究して幾多の標本を齎し帰り、浩瀚な書物を著わしているので、或は夫等からも何等か示唆されているのではないかとの疑を持っている、唯私の力では今の