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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
線上閱讀高村 光雲《幕末維新懐古談(ばくまついしんかいこだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 2,912 字 · 6 頁
さて、今日から考えて見ても、当時私の身に取って、いろいろな意味において幸福であったと思うことは、師匠東雲師が、まことに良い華客場を持っていられたということであります。
たとえば、この前お話したように、札差の中では、代地の十一屋、天王橋の和泉屋喜兵衛、伊勢屋四郎左衛門など、大商人では日本橋大伝馬町の勝田という荒物商(これは鼠の話の件で私が師匠の命で使いに参った家)、山村仁兵衛という小舟町の砂糖問屋、同所堀留大伝(砂糖問屋)、新川新堀の酒問屋、吉原では彦太楼尾張、佐野槌、芸人では五代目菊五郎、市川小団次、九蔵といった団蔵、それから田舎の方では野田の茂木醤油問屋など、いずれも上華客の方でありました。
武家の方は割合少なくて、町家の方が多かった。これらの人々の注文はいずれも数寄に任せた贅沢なものでありますから、師匠自ら製作するのを見ていても私に取っては一方ならぬ研究となる。また手伝うとしたらなおさらのこと、力一杯、腕一杯に丹念に製作するので、幾金で仕上げなければならないなどいうきまりもなく、充分に材料を撰み、日数を掛けてやったものであります。したがって、それに附属する塗り物、金具類に至っても上等なものを使うこと故、その方へも自然私の目が行き届く。