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しそうとふうぞく

思想と風俗

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《思想と風俗(しそうとふうぞく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 216,700 字 · 422 頁

青空文庫

それから導かれる社会時評の文学的特色は、第二に思想体系がそこに著しく透けて見えるということだ。豊島与志雄の或る文芸時評によると、思想家や理論家の世界はいくらでも書き入れることの出来る地図であり、いくらでも家具を備えつけることの出来る室だという。そうかも知れない。しかしそういうことが果して氏の云っているように常識というものになるだろうか、また、文学は恰もそういう常識に安住しようとしないところのものだ、ということになるらしいのは、どうしたものだろうか。私は論理というものをモラルの一つの契機に数えて来た。そのモラル自身には常識とその超克としての文学とが区別されるのである。つまり論理にも「常識」的なものと「文学」的なものとがなくてはならぬ。そして今私は正にこの意味での文学的論理、文学的思想、文学的評論、そして文学的社会時評、を主張しているのだった(「常識」のもっている意味の二重性は別に注目されねばならぬ、同時に「文学的」であることの意味の二重性もまた)。――この文学的社会時評は、恐らく一種の風俗文学に属するだろうと思う。

7 思想的評論について

一

論壇時評は最近、色々困難に遭遇しつつあるように見える。