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こいとじってときんちゃくきり

恋と十手と巾着切

山中 貞雄

線上閱讀山中 貞雄《恋と十手と巾着切(こいとじってときんちゃくきり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,138 字 · 25 頁

青空文庫

T「年は若いが跡見ず三次」(O・Lして)

T「江戸で名うての巾着切です」

S=町角

角を曲って三次やって来た。スタスタとカメラの前まで来てハタと立止った。

行く手で子供の喧嘩だ。一人の子供に五六人の子供がかかっている。

三次駈け寄って腕白共を追い散らす。

殴られた子供はシクシク泣き出した。

三次「泣くな泣くな」とあやす。

紙入れから小銭を取り出して子供に与えると子供は泣き止んだ。

三次子供の頭を撫でて「いい子だから早くお帰り」と言い捨てて去って行く。

子供は其処に暫時立っていたが、やがて三次の後からノコノコついて行く。

S=道

三次ブラブラ鼻唄唄い乍ら行く(移動)。

二三間離れて子供勝坊。

ブラブラ行く三次(移動)。

やがて一人の番頭とすれちがう。

それから又五六間行って三次ほくそ笑む。

今の番頭から掏り取った紙入れを取り出し、中味を抜き取り、空の紙入れをポンと投げる。

(歩き乍らのアクション)

彼方の――大地に落ちる紙入れ。

ついて来た勝坊が立止まった。変な顔して三次と紙入れを見比べて居たが、紙入れを拾って三次の後を追う。

追いついて三次の前へ拾った紙入れを差し出した。