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しょうきょく
「探偵クラブ」傑作選 幻の探偵雑誌8
橋本 五郎
線上閱讀橋本 五郎《「探偵クラブ」傑作選 幻の探偵雑誌8(しょうきょく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,896 字 · 12 頁
無理もない、彼はたった今、その京子の死体を見てきたばかりのところなのだ。そして、その殺人犯人としての自分の、のっぴきならぬ窮地から遁れようと思って、わざわざこのカフェーまでやってきたのだが、あの晩、京子がこのカフェーに来ていたとは、一体、これは何を意味するのだろう。
「ほほほほ! 先生の驚きようたら! それじゃ、あの手紙にはよっぽどいい事が書いてあったのね」
「何? あの手紙って何んだね?」
激しい驚きのうちにも、星田は女給の言葉尻を捕えることは忘れなかった。
「あら、あなたお受取りになったのでしょう。京子さんがここからお出しになった手紙よ」
「京子が――? ここから――?」
「ええ、そうよ、あなた方がお帰りになったすぐその後で、京子さんが一通の手紙をお書きになって、あたしに、速達にして出してくれと仰有ったのでよく覚えていますわ。上書は、たしかにあなたの名前でしたもの」
星田はふいにわけの分らぬ混乱におち入った。しばらく彼はそわそわとあたりを見廻しながら、落着きなくポケットの中を探っていたがやっと、くしゃくしゃになった一通の封筒を取出した。
「その手紙というの、これじゃなかった?」