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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 197,228 字 · 394 頁

青空文庫

……すでに安土の城を築く職人どもの技術にさえ、南蛮美術や支那交趾などのあらゆる手法が取り入れられていることを何と観るか。あわれ彼も地方的な一英雄に過ぎぬとみえる。武器、戦術、その他の文化、すべてここ十年を境として異って来ているのに――何で戦術が変らずにいよう。彼は信長の退陣を卑怯と笑っているだろうが、信長は彼の時代認識が、工匠や職人どもにも劣っていることを笑わざるを得ない」

聞く者は、大いに学んだ。

けれど、時代を観るということは、訓えられつつなかなか学び得ないものがある。

魚に河を見ろ――といっても、急に、魚が陸に立てないように。

それはともかく、信長が帰ったあと、北陸陣に、何か一事件が起ったらしい。主将の柴田勝家と羽柴秀吉との間にである。

原因はよくわからないが、何か作戦上のことで、柴田と羽柴とが、争論を醸したらしい。

そのあげく、秀吉は自分の手勢をまとめて、随意に長浜へ帰ってしまった。

羽柴筑前事、御届ケニモ及バズ、勝手ニ帰陣仕リ候段、言語道断ノ曲事、屹度御折檻被下可キ様――

と、信長の手もとへは、早くも勝家のほうから訴えるところがあった。

秀吉のほうからは、何もいって来ていない。