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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 197,228 字 · 394 頁

青空文庫

一番隊、旗。二番、鉄砲組。三番隊、弓。四番、長柄、槍。五番隊、切具足。――こう二行にすすみ。

中軍、秀吉の前後には、騎馬の将士が密集して行った。鼓手、邏卒、馬簾、軍監、乗り換え馬――小荷駄、物見、大荷駄など、無慮七千五百騎ばかり、見る者をして頼もしさを抱かせた。

陣門には、黒田官兵衛が迎えに出ていた。秀吉は、彼を見かけると、すぐ駒を降りて、

「やあ」

と、笑顔をつくって、歩み寄った。

先からも、やあと、手をのばして来た。ふたりは、十年の知己のようだった。

相伴って、館の奥にはいり、ここで中国の一味同心の輩と会った。黒田官兵衛はその紹介者である。そして異心なき旨をちかい、順々に、名乗りあった。

と。やがて、見るからに立ち優れている男が、秀吉にこう挨拶した。

「尼子の遺臣、山中鹿之介幸盛です。先頃は、陣中かけちがい、お目にかかる折もなく過ぎましたが、このたびの御西征と聞くよりも、心躍って、官兵衛どのにお取りなしを願い、ひと足先に、これへ来てお待ちうけ申しておりました」

手をつかえて、平伏しているすがたを見ても、その肩幅、背の丈の、人なみ以上すぐれていることがすぐ分る。