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ぎんがてつどうのよる

新編 銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

線上閱讀宮沢 賢治《新編 銀河鉄道の夜(ぎんがてつどうのよる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 135,030 字 · 274 頁

青空文庫

黄いろのトマト

博物局十六等官

キュステ誌

私の町の博物館の、大きなガラスの戸棚には、剥製ですが、四疋の蜂雀がいます。

生きてたときはミィミィとなき蝶のように花の蜜をたべるあの小さなかあいらしい蜂雀です。わたくしはその四疋の中でいちばん上の枝にとまって、羽を両方ひろげかけ、まっ青なそらにいまにもとび立ちそうなのを、ことにすきでした。それは眼が赤くてつるつるした緑青いろの胸をもち、そのりんと張った胸には波形のうつくしい紋もありました。

小さいときのことですが、ある朝早く、私は学校に行く前にこっそり一寸ガラスの前に立ちましたら、その蜂雀が、銀の針の様なほそいきれいな声で、にわかに私に言いました。

「お早う。ペムペルという子はほんとうにいい子だったのにかあいそうなことをした。」

その時窓にはまだ厚い茶いろのカーテンが引いてありましたので室の中はちょうどビール瓶のかけらをのぞいたようでした。ですから私も挨拶しました。

「お早う。蜂雀。ペムペルという人がどうしたっての。」

蜂雀がガラスの向うで又云いました。

「ええお早うよ。妹のネリという子もほんとうにかあいらしいいい子だったのにかあいそうだなあ。