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うんめい

日本の文学 3 五重塔・運命

幸田 露伴

線上閱讀幸田 露伴《日本の文学 3 五重塔・運命(うんめい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 100,648 字 · 198 頁

青空文庫

たゞ道衍の性の豪雄なる、嘯詠吟哦、或は獅子の繍毬を弄して日を消するが如くに、其身を終ることは之有るべし、寒山子の如くに、蕭散閑曠、塵表に逍遙して、其身を遺るゝを得可きや否や、疑う可き也。龍高位に在りは建文帝をいう。山霊蔵するを容さず以下数句、燕王に召出されしをいう。神龍氷湫より起るの句は、燕王崛起の事をいう。道い得て佳なり。愛に因って醜を知らずの句は、知己の恩に感じて吾身を世に徇うるを言えるもの、亦善く標置すというべし。

道衍の一生を考うるに、其の燕を幇けて簒を成さしめし所以のもの、栄名厚利の為にあらざるが如し。而も名利の為にせずんば、何を苦んでか、紅血を民人に流さしめて、白帽を藩王に戴かしめしぞ。道衍と建文帝と、深仇宿怨あるにあらず、道衍と、燕王と大恩至交あるにもあらず。実に解す可からざるある也。道衍己の偉功によって以て仏道の為にすと云わんか、仏道明朝の為に圧逼せらるゝありしに非る也。燕王覬覦の情無き能わざりしと雖も、道衍の扇を鼓して火を煽るにあらざれば、燕王未だ必ずしも毒烟猛を揚げざるなり。道衍抑又何の求むるあって、燕王をして決然として立たしめしや。