輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あべいちぞく

日本の文学 3 森鴎外(二)

森 鴎外

線上閱讀森 鴎外《日本の文学 3 森鴎外(二)(あべいちぞく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 68,545 字 · 140 頁

青空文庫

けさ左の格子に来てみれば、お前がいる。どうぞおれに身の上を明かして、守本尊を貸してくれい。おれは関白師実じゃ」

厨子王は言った。「わたくしは陸奥掾正氏というものの子でございます。父は十二年前に筑紫の安楽寺へ往ったきり、帰らぬそうでございます。母はその年に生まれたわたくしと、三つになる姉とを連れて、岩代の信夫郡に住むことになりました。そのうちわたくしが大ぶ大きくなったので、姉とわたくしとを連れて、父を尋ねに旅立ちました。越後まで出ますと、恐ろしい人買いに取られて、母は佐渡へ、姉とわたくしとは丹後の由良へ売られました。姉は由良で亡くなりました。わたくしの持っている守本尊はこの地蔵様でございます」こう言って守本尊を出して見せた。

師実は仏像を手に取って、まず額に当てるようにして礼をした。それから面背を打ち返し打ち返し、丁寧に見て言った。「これはかねて聞きおよんだ、尊い放光王地蔵菩薩の金像じゃ。百済国から渡ったのを、高見王が持仏にしておいでなされた。これを持ち伝えておるからは、お前の家柄に紛れはない。仙洞がまだ御位におらせられた永保の初めに、国守の違格に連座して、筑紫へ左遷せられた平正氏が嫡子に相違あるまい。