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にほんのぶんめい

日本の文明

大隈 重信

線上閱讀大隈 重信《日本の文明(にほんのぶんめい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,737 字 · 13 頁

青空文庫

〔日本開国による東西文明の邂逅〕

〔日本開国による東西文明の邂逅〕

然るに今より約五十年以前、日本が初めて外交を開いた。これは外国の圧迫に依って欧米諸国と交通する様になったのであるが、これが実に東西両文明の結合する曙光であって、極端の西は即ち極端の東で、欧羅巴から亜米利加に西向し、更に太平洋を越えて西向した文明は、東漸の極、太平洋に遮られて、亜細亜文明の精華を含蓄し、久しく我が国に止まっておった文明と、分派以来幾千万年、ここに初めて相邂逅したのである。

およそ文明は新境遇を得れば活動し、活動すれば発達進歩するものであるが、境遇が依然たれば停滞し、停滞すれば衰滅するものである。かの西向文明は大西洋に遮られて、ここに中世期の暗黒時代を生じたが、地球の円形なること、西に日本という新世界の有ることを知り、これに向って向進しようとしたのは、文明の自然的傾向であって、これが進路開拓の使命を負うたものはコロンブスである。彼はマルコポロの紀行文を読んで、支那の東に黄金国が有ることを知り、西向してこれに達せんと謀ったのである。而してマルコポロは支那人より伝聞したのであって、支那では秦皇漢武以来日本を蓬莱島とし、来って仙を求めたものである。