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さるかにかっせん

日本の神話と十大昔話

楠山 正雄

線上閱讀楠山 正雄《日本の神話と十大昔話(さるかにかっせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 36,605 字 · 76 頁

青空文庫

金太郎はまたまさかりを肩にかついで、先に立って渡っていきました。みんなは顔を見合わせて、てんでんに、

「えらい力だなあ。」

とささやき合いながら、ついて行きました。

その時向こうの岩の上にきこりが一人かくれていて、この様子を見ていました。金太郎がむぞうさに、大きな木をおし倒したのを見て、目をまるくしながら、

「どうもふしぎな子供だな。どこの子供だろう。」

と独り言を言いました。そして立ち上がって、そっと金太郎のあとについて行きました。うさぎや熊に別れると、金太郎は一人で、また身軽にひょいひょいと谷を渡ったり、崖を伝わったりして、深い深い山奥の一軒家に入っていきました。そこいらには白い雲がわき出していました。

きこりはそのあとからやっと木の根をよじたり、岩角につかまったりして、ついて行きました。やっとうちの前まで来て、きこりが中をのぞきますと、金太郎はいろりの前に座って、おかあさんの山うばに、熊や鹿とすもうを取った話をせっせとしていました。おかあさんもおもしろそうに、にこにこ笑って聞いていました。その時きこりは出しぬけに窓から首をぬっと出して、

「これこれ、坊や。