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にほんのび
日本の美
中井 正一
線上閱讀中井 正一《日本の美(にほんのび)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 96,126 字 · 187 頁
機械文化への哲学者の激しき非難は、往々にしてそれである。哲学者はすでにライプニッツのごとき万能的個人ではない。時代の文化が個人の才能をもって覆いつくせぬまでに分化発展している。その時すでに哲学者は一人の専門家であるにすぎない。すでにみずから機械化されたる一要素である。そしてすでに他の文化領域に対して限界をもたなければならない一専門家であることを忘れてはならない。
かかる機能化は何ゆえに生まれたか。
かつて哲学的真理は中世紀において神聖なものであった。神の円光を背負っていた。三位一体が常に彼らの魂を苦しめていた。彼らにとってはそれみずから存在し、神と権威者に関係なき赤裸々なる抽象的真理は考えられなかったにちがいない。かかる抽象化、純粋化、絶対化はベーコンおよびカント以後の真理の姿である。封建的権威に向って個人主義が闘いを挑むにあたって、抽象化の言葉は一つの大いなる武器であった。形而上学が経験的科学的真理より分離しなければならなくなったのは、この神聖なる真理より、抽象的真理が分裂しなければならなかったからである。カントの哲学におけるあらゆる言葉に冠せられたる純粋の言葉はかかる意味における絶対的自律性を背後にして理解すべきであると思われる。