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せっしょうせき

日本の諸国物語

楠山 正雄

線上閱讀楠山 正雄《日本の諸国物語(せっしょうせき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 75,040 字 · 158 頁

青空文庫

蜜蜂

むかし、むかし、大昔、神さまがいろいろの生き物をお作りになった時に、たくさんの蜂をお作りになりました。そのたくさんの蜂の中に、蜜蜂だけが針を持っていませんでした。蜜蜂は不足そうな顔をして、神さまの所へ行って、

「ほかの蜂はみんな針を持っておりますが、わたくしだけは針がありません。どうか針をつけて下さい。」

といいました。

「いいや、お前は人間に飼われるのだから、針はいらない。ぜひほしいというなら、針をやってもいいが、人間を刺すことはならないぞ。もし間違えて刺したら、針が折れて、命がなくなるぞ。」

と、神さまがおっしゃいました。

「けっして刺しませんから、どうぞ針を下さい。」

と、蜜蜂がいいました。

「それなら針をやろう。」

と、神さまがおっしゃって、蜜蜂に針を下さいました。そこで約束のとおり、蜜蜂には針はあっても、人間を刺しません。刺せば針が折れて、命がなくなるのです。

ひらめ

むかし、いじの悪い娘がありました。ほんとうのおかあさんは亡くなって、今のは後から来たおかあさんでした。それで何かいけないことをして、おかあさんにしかられると、おかあさんが自分をにくらしがってしかるのだと思って、いつもうらめしそうに、おかあさんをにらみつけていました。