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にっき
日記
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《日記(にっき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 40,778 字 · 82 頁
一月六日
自分と此那に観賞の傾向がちがうのかと驚いた。私は素直にかけて居ることは認めるが、ああ云うのが本性なのが、きたない、いやな気がするのだ。女性の petty moral か。
一月六日 日 晴
美術院の最終日。春江、国男を誘って行く。正月になってから始めての外出。大観の生々流転。
六日のつづき。(今度の日記は一日分たった三行と云うところがある。)
さすがに力の籠ったものであった。
最初の沢山の樹木、描きかた真実な心が見え、古雅な趣。中ほどの巖、ああ云う全体の筆法でゆけば、ああしか描けず又描くべからざるものであったかもしれないが少し角が同じ形すぎ、切り餅のジグザグ的。
やや里近い杉の山の彼方を水がとおり激流となって溪にせきいかだを流して次第にひらき、水面広く河か湖と思われる辺、水ぎわの孤松、のどかに馬をひく馬子と老人、自分は見たことのない琵琶湖の一景を髣髴とした。謡の文句、純日本の美のどかさが感じられた。その描写、ただ、水の波紋の次第に減らしてゆく丈、それで静かに大らかにたたえられた水のひろさと日の暖かさまで感じさせるのだから凡手でない。
やがて霧たち、ぽつりぽつり俄雨がかかって来、漁夫はせわしく網をひきあげる。