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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《旧聞日本橋(きゅうぶんにほんばし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 158,045 字 · 322 頁
試験が割合にかかるのは、試験ということは学校へお赤飯を食べにゆくことだと思ったほどだから、お手数だったと見える。近所の小学校の校長たちがむずかしい顔をして控えている前へいって試験されるので、なるべく級の中から出来そうなのが前の方にならび、他校の校長の眼の前でやった。前々日に下ざらいは出来ているのであるが、秋山先生の弟子煩悩は有名で、自分の方が終日ハラハラしていた。みんなその日はめかしていった。三枚重ねを着て、さしこみのついている鼈甲の簪や、前がみざしをさしている娘は、褄を折返してキチンと座っていた。男の子は長い袖の黒紋附の羽織、袴を穿いていた。
黒いぬり盆へお赤飯とおにしめが盛りつけられた。出来ない男の子は、食べてしまうとそっと釣にいって、いつまでも帰って来なかったりした。校長さんたちの分は、大皿のお刺身などがとってあった。
洋算などは、大概なところで秋山先生が一人に答えをいわせ、
「出来たか。」
というとみんなが手をあげる。それで済みなのだった。他の老人の校長などは居ねむりをしていた。
暮のお席書きの方が、試験よりよっぽど活気があった。十二月にはいると西の内一枚を四つに折ったお手本が渡る。