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めいじぶんめいしじょうにおけるふくざわおう

明治文明史上に於ける福沢翁

大隈 重信

線上閱讀大隈 重信《明治文明史上に於ける福沢翁(めいじぶんめいしじょうにおけるふくざわおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,696 字 · 14 頁

青空文庫

〔福沢先生の困難と勇気〕

その時には名高い木村摂津守〔芥舟〕、勝麟太郎〔海舟〕、それに随行して福沢先生が初めて亜米利加へ行かれた。合衆国の最も田舎、その時にはまだ今日の如く開けない桑港に行った。その前に少しばかり英語をやられたがまだ深くはない。桑港に行くや否や非常に英語の大切なることを知られた。英語は「アングロ、アメリカン」両大陸に力をもっておる。これが世界に拡まるところの力は、将来世界は英語で必ず支配するであろうという感じを起されて、それから熱心に英語に力を尽された。こう考えるのである。そこで亜米利加から返ってから一層教育に力を尽すと同時に、多少幕府を助け、条約を施行する上について幾らか助けて、幕府に一時仕えられたのであります。

〔福沢先生の困難と勇気〕

そこで先刻の御話では、福沢先生は平易にあらゆることを成功された、実に偉大なる天才を以てすべての方面に少しも困難なしに成功されたというように聞えるのであるが、決してそうではない(拍手)。その時に当ってもはや開国が必要である、「アングロサクソン」の文明を日本に入れることが必要である、英語が必要であるということを感ずるや否や、ああいう性質の人であったから無遠慮にこれを皷吹するのである。