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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 26,820 字 · 54 頁
光子も出入はできないのである。こういう妙な若神様の遊び仲間に選ばれた英信は、名誉であるよりも、怖しかったに相違ない。遊び相手はヤッカイな業病人でありながら若神様とくるから、彼はその唯一の友たる風守のほかに友をもつことを許されず、また、風守について一切語ることを許されない。彼まで隔離されたようなものだ。ボダイ寺は多久家の庭に接しているから、彼は庭の木戸から邸内へ入り、奥庭づたいに奥の部屋へと消えて行く。その英信の姿に子供らしい無邪気なものは感じられず、一切の秘密が化して彼の姿をなしているような悲しい暗さが凝りついていた。
自分で風守を後嗣に選んだ駒守の心事こそ、悲痛なものであったろう。彼は業病の故によって、決して風守を憎まなかった。それどころか、風守の悲しさを自分の悲しさとして自ら罪を分ち着ようとするに至った。そして彼は黒い布の覆面をして人に接するようになった。なぜなら、風守がやむなく人に接する時には、相手の顔が見えないように黒い覆面をかけさせなければならなかったからである。もっとも風守の覆面には目がなかった。人を見せてはならないのだから、目を隠すのが目的の覆面だ。