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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,645 字 · 47 頁
まず十二畳と六畳の客間があって、ここにはイス、テーブルがおいてある。旗本屋敷のころは、ここが正式の座敷だ。床に河村清雄の竜の油絵がかかっている。この客間の次の小間が「海舟書屋」で元の書斎。南洲や甲東と屡々密話清話した歴史的な小部屋だ。これらを右に見て長廊下を五間ほど行くと、六畳と八畳の部屋が今の書斎である。三畳の茶室と土蔵がついている。
今日は幸い相客がなかった。海舟の身にこもる気品が発しているが、当人アグラをかいて、口はベランメーである。
「虎かい。どうだ。ちかごろ剣術使いは忙しいかエ」
「父母子七名、どうやら飢えをしのいでおります」
「神楽坂に酔っぱらいの辻斬がでるそうな。オメエに似ているという話だ」
「メッソウもない」
「婦人の首ッ玉にかじりついて頬ッペタをなめるものだから、神楽坂は夜の八時から婦人の通行がないそうな。どうせなめて下さるなら隣の新十郎様にしてもらいたいと神楽坂の娘や新造が願をかけているそうだ。虎が首ッ玉にかじりつくのはコンニャク閻魔が似合いだろうと按摩のオギンが大きに腹を立てていたぜ」
「汗顔の至りで、多少身に覚えがありますが、話ほどではないようで。