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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(四)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 217,272 字 · 434 頁
「親分。これからどうしましょう」と、幸次郎は相談するように訊いた。
「そうさなあ」と、半七はかんがえていた。
「やっぱり張り込みましょうか」
「むむ。知恵のねえやり方だが、そうするかな」
幸次郎の耳に口をよせて何か云い聞かせると、かれはうなずいて怱々に別れて行った。半七はその足で山卯の店へ行って、番頭にことわって喜平を表へ呼び出した。
たった今幸次郎に調べられて、又もやその親分の半七が来たというので、喜平は少しおちつかないような顔をして出て来たのを、半七は眼で招いて、店の横手に立てかけてある材木のかげへ連れ込んだ。
「今しがた家の若い者が来て、ひと通りお前さんを調べて行ったそうだから、同じ口を幾度も利かせねえ。そこで、わたしの訊きたいのは、番頭さんの話じゃあ、ここの家に小僧がふたり居るそうだが、なんというんですえ」
「利助に藤次郎と申します」と、喜平は答えた。「御用なら呼んでまいりましょうか」
「まあ、待ってくれ。その利助に藤次郎は幾つだね」
「どっちも同い年で十六でございます」
「どっちがおとなしいね」
「藤次郎の方が素直でおとなしゅうございます。利助の奴はいたずら者で、この夏にも一旦暇を出されたのですが、親元からあやまって来まして、また使っているようなわけでございます」