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みらいのちかせんしゃちょう

未来の地下戦車長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《未来の地下戦車長(みらいのちかせんしゃちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 41,930 字 · 85 頁

青空文庫

それは一日も早く、とりかからなくてはならないことだ!”

一郎は、むっくり起き上った。

「そうだ。真似をすることなら、猿まわしのお猿だって、うまくする。よし、自分で考えよう!」

「なにを、ひとりごとをいっているの、兄ちゃん」

後で一番とし下の弟の二郎の声がした。

「二郎、だまっておいでよ」

「いやだい。兄ちゃん、いくよ。お面!」

ぽかりと、一郎の頭に、新聞紙をまいてつくった代用品の竹刀が、ふりおろされた。

「ああッ、いたい!」

一郎は、とび上った。なんとまあ、災難な頭の瘤だろう。ちょうど、頭のてっぺんにある。弟までに、その痛いところを殴りつけられて……。

だが、一郎は、逃げ足の早い弟を、追おうともしなかった。じつにそのとき、彼は、神様のお声をきいたように思ったのである。

「そうだ。係長さんが、“おい岡部、その瘤は、もぐらもちの真似をして、こしらえた瘤なんだろう”といった。そうだそうだ。僕は、なにをおいても、自分が地下戦車になったつもりで、まず自分で穴を掘ってみよう。それがいい」

彼は、えらいことを悟った!

人間地下戦車

次の日から、一郎の生活が一変した。

彼は、朝早く起きると、例の手習いをすませ、その後で、この寒いのに、シャツとパンツとだけになって、庭におりた。