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とうざいりょうぶんめいのちょうわをろんじてていこくのしょうらいにおよぶ
東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ
大隈 重信
線上閱讀大隈 重信《東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ(とうざいりょうぶんめいのちょうわをろんじてていこくのしょうらいにおよぶ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,787 字 · 14 頁
学んで然る後、前にもいった如く彼の長を取って我の短を補い、以て日本今日の文明を促進せしめることが我々国民の使命である。我儕が八十歳の今日までほとんど五十年間東西両文明の調和運動に努力を傾注して来たのも、また今日なお努力しつつあるのも以上の意味に外ならぬ次第である。
而かも文明は常に変化する。従って常に学んで足るを知らぬ有様である。而して学問の研究は益々専門的となって、専門教育の必要が生じる。維新の大業は実にこの専門的知識の御蔭であるといってよい。この知識が応用されて国家組織も変更され、法典も研究され、警察制度、監獄制度、その他諸般の制度が規定され、政治上にも改革が起ったのである。即ち物の占有はよろしくない、須らく世事を解放しなくてはならぬという考えから、少数政治を非認し、幕府を倒し、廃藩置県となり、階級制度を止め、市民平等という事になった。商工業の如きも解放された。解放されてみると、自己の機能を発揮して、一個人で大工業、大商業を起すものが簇々と出て来るようになった。
文明を利用しないからして支那は大国でありながら貧乏である。然るに日本はそれと反対に、文明の利器を随所に利用して、終には富の点に於ても欧米の列強と対抗し得るようになったのである。